○三余(さんよ)…魏志・王肅伝
勉強するのにもっとも向いている三つの時期、冬(歳の余り)、夜(日の余り)、雨(時の余り)のこと
原文
「従い学ぶもの。日無きに苦渇すという。遇言う、当に三余をもってすべし。或ひと三余の意を問う。遇言う、冬は歳の余り、夜は日の余り、陰雨は時の余りなり」
○読書百遍義自ら見る(どくしょひゃっぺんぎおのずからあらわる)…魏志・王粛伝
どんなに難しい書物でも繰り返し読んでいれば自然とわかるようになる。
原文
「人、従い学ぶ者有り。遇教うるを肯ぜずして云う。必ず当にまず読むことに百遍なるべし、と。言うところは読書百遍にして義自から見るればなり」
○棟梁の器(とうりょうのうつわ)…魏志・高柔伝
国の重任に当たることが出来る人物。棟木や梁が家を支えているように、重い責務に任ずる人物
原文
「今、公輔の臣は、皆 国の棟梁なり」
○水魚の交わり(すいぎょのまじわり)…蜀志・諸葛亮伝
非常に親密な交際。魚は水がなければ生きていけないことから離れることが出来ない親密な関係。
原文
「関羽、張飛悦ばず、先主之を解きていわく、孤の孔明あるは、なお魚の水有るごときなり」
○泣いて馬謖を斬る(ないてばしょくをきる)…十八史略・三国
全体の秩序を守るためには、愛する部下であっても掟に背けば厳しく処分するという意味。
原文
「馬謖もとより亮の知る所と為る。軍を破るに及び流涕してこれを斬り、而してその後あわれむ」
※三国志・諸葛亮伝には「謖を戮してもって衆に謝す」となっている
○豚児(とんじ)…呉志・孫権伝
おろかな子供。自分の子供の謙称
原文
「子を生まわば孫仲謀のごときなるべし。劉景升の児子の如きは豚犬のごときのみ」
ことわざ辞典